6月27日、8:00am。
借り物のキャラバンを駆り、独り常磐道を下る。今にも泣き出しそうな梅雨空も、目が疲れず運転にはむしろ好都合だ。今日ばかりは、クルマで出向かねばならない理由がある。

バイクでは走り慣れた道も、クルマの運転席からだとまるで違った表情に見える。
10:00am、渋滞らしい渋滞もなく福島県内にまで到達。行程がかなり順調だった為、事前の想定より一時間ほど早い。

時間調整を兼ねて朝飯を摂り、昨夜拵えた荷掛けフックを荷室内に装着する。有り物での急造品にしては、まあそこそこ上等だろう。
11:00am。
いわき中央ICより市街地を抜けること凡そ15分、本日最初の目的地たるDice Motorcycleでは、XLCRネットワーク現福島支部長のMADさんが出迎えてくれた。

実際の顔合わせは初めてだが、故・キムンカムイ氏のご友人でもあり、既に電話でもお話ししていたので初対面という感じがしない。

挨拶もそこそこに問題のブツをラダーで荷室へ積み込み、ロープを掛けて固定する。そう、1978年式XLCRである。これこそ、キャラバンと荷掛けフックが必要となった理由だ。

話は昨年にまで遡るが、この’78を焼き付かせたMADさんから相談を受けたのが事の発端である。こちらとしては是非再生をとお勧めし、一度はご納得されたのだが・・・紆余曲折あり、結局この度motoが譲り受ける事となった。
エンジンはクランクケース割れで事実上の全損ながら、無転倒ゆえ外観は美麗。外装や足廻りの部品代に換算してもあまりに破格の提示額だった為、断る理由も無く即断してしまったのである。

1:00pm、シーフード系のご当地ファミレスに河岸を変え、金銭授受と書類の遣り取りを行なう。現状不動車ゆえナンバープレートは返納済。再生、再登録も当面難しそうなので、取り敢えずは所有権の移行のみとなる。

部品調達の不安が格安で解消され嬉しい反面、本日を以て福島支部が活動休止になるという現実は寂しくもあり、複雑な心境だ。
MADさんご自身は現在リトラクタブルライトのV型カタナ(!)を寵愛されているのだとか。乗る車種は変わっても、機会があれば是非またお会いしましょう!

常磐道に再び上るのを待たずして、激しい雨がフロントガラスを叩き始めたが、それも一時のこと。淡々と走るうち雨は徐々に小降りとなり、守谷SAで給油する頃には太陽も顔を覗かせていた。休日の人波でごった返すSAの片隅、駐輪スペースで談笑するバイク乗り達が眩しく見える。

しかし、今日はまだここから先が長い。
三郷料金所を抜けて首都高に入ったのも束の間、大渋滞のC2から3号線、そして東名へ。遠く騒めく街並みを背に、眼前には再び山並みが迫る。

薄暮の中ようやく高速を降りる頃には、時刻は7:00pmを廻っていた。
7:30pm。
神奈川県内某所・・・もはや困った時の駆け込み寺的存在?になりつつある、HD1さん宅ガレージにて車両と付属部品一式を降ろす。申し訳無いとは思いつつも、背に腹は代えられず泣きついてしまった。

そう、二つ返事で’78を引き取ったまでは良かったものの、自前の保管場所にはもう1台分のスペースが確保出来なかったのである。

純正モーリスが装着された当車両は一見して’77風だが、フレーム打刻で見る限り確かに’78だ。
’77&’78、2台のXLCRを並べ両手に花・・・とは問屋が卸さなかったが、ご覧の通り腰上は降ろされている。取り敢えずオイルに浸したウェスを開口部に詰め、ケースを塞いでおく。自宅保管出来る外装部品程度は外しても良いのだが、一先ずそのままシート代わりの古布を掛ける。別の保管場所が確保出来るまで、’78は暫しここで熟成される事となるだろう。

それにしても今日は蒸し暑過ぎた、朝から流した汗は体感的に10リットルを下らない(笑) 近所のうどん屋で冷しざるうどんを食し、閉店時間まで話し込んでからHD1さんと別れる。いつもいつも御迷惑お掛けします!!


上り渋滞も解消された夜の東名、首都高を飛ばし、一旦自宅へ戻って工具類を降ろす。その後でキャラバンを所定の場所に返却し、再び自宅の玄関を潜ったのは日付もそろそろ変わろうかという時刻だった。

車両に付いても、保管場所に付いても、今後考えるべき事は多々あるが・・・一先ず今夜はよく眠れそうである。



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