23.NOV.’19


11月23日、長野県内某所。昨深夜のうちに現地入りしていたので、朝早くからコテで櫛目を立てる。腰壁2面をタイルで仕上げるつもりだが、なにぶん今日は時間が無いのだ。


これもまた、薪ストーブ風の温風ヒーターである。アメリカはカリフォルニア、Dyna Flame社製の年代物だ。開放型の野趣溢れる風貌と眩い赤に惹かれて10数年前に半ば衝動的に入手したのだが、自宅で1シーズン使用した後は実家の物置に仕舞い込んでいた。煙突までセットになっていてなにぶん場所取りなので・・・ しかし、その実家そのものが無くなってしまったので保管場所に窮し、家主の了承のもとここへ運び込んだというワケである。

ただ見た目のアクが少々強過ぎるので、やはり部屋にポンと置いても当然の様にしっくり来ない、周りも少し造り込んでやる必要があるだろう・・・ 無論、家主の了承のもとで(笑)
そう思っていた矢先に仕事絡みで数梱のタイルが余ったので、これを有効活用する事にしたのである。


コレの場合、見た目の上では明らかにガワの方に重きがあるのだが、一応は家電の端くれである以上、機能部もまた重要である。しかし長期保管の間にモーターは油漏れ、ファンは錆び付き配線はボロボロ、肝心かなめのヒーター部分がほぼ再起不能となっていた。


そこで、なるべく近しい雰囲気で同様な機能のヒーターユニットを捜して調達したのだが、まあそんなに悪くはない、といった程度の感想だろうか。難を言えば、アメリカの家電メーカー品ではあるが、MADE IN U.S.A.ではない事か・・・

これも中古で購入しており安価ではあったのだが、実を言えばガワを含むダイナフレイム一式の方が更に安かった。長らく買い手が付かなかったが故の安値だった様だが、やはりごく一般的な日本国民はこんなモノを家に置こうなどとは考えないのだろう。


本当は天井までタイルで仕上げたかったのだが所詮は余り物、そろそろ材料が打ち止めに。キリのいい高さまで貼り上げて、事前にオイルステイン着色しておいたナラ材で貼り終いを見切る。そこから上は既存のビニルクロスなのだが、左官仕上げ調のエンボスなので幸いさして違和感はない。


こんな感じで一先ず内装の方は完成。


入隅設置用の炉台も全て余剰資材にて作製。フランク・ロイド・ライト先生ご執心の大谷石風だが、これは日本製の塩ビタイルだ。近頃のニセモノは良く出来ている。ただこれも所詮は余り物、枚数が若干足りなかったので、炉台そのものが理想より一回り小さく仕上がってしまった。


細かいところで言うと、スイッチやコンセント類もついでに交換した。離れとなっているこの部屋のみ、バブル期前後のフルカラーBLプレートが使われていたのだが、主屋の昔懐かしいハイ角プレートに雰囲気を寄せて、現行フルカラーのステンレスプレートを調達した。

結果としてこのプレート類のみが、今回の作業にあたり自費購入したものとなった。


そして、ついに点灯! ん〜、まあイイんじゃない?
長野県当該地域に中部電力より供給される電気は幸いにも100V−60Hzなので、120V昇圧機のみ持参すれば北米仕様の家電も特に不具合なく使用できるのである。

ホントはホンモノの薪ストーブも問題なく設置出来る土地柄ではあるのだが、既に主暖房としての灯油ストーブが稼働しているので・・・ とは言えその灯油ストーブも50年選手、いずれ一線を退いた暁には晴れて薪ストーブを導入しよう。


日没までにはどうにか作業終了し、帰り支度の前にハーマンミラーのロッキングチェアで一息つく。あくまで“ それ風 ”なのでマシュマロは炙れないが、読書にでも耽るのには丁度いい空間だろう。近頃こんな話題ばかりだが、冬を迎える準備の一環なのだから仕方あるまい。

火っていいよな・・・って火じゃないけど。



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