前回『 TOPICS 』内で触れたmoto号XLCRの不具合に付いて、ここに詳報しておこう。

去る8月7日、いつもの様に愛機のフューエルコックをONにし、イグニッションキーを捻りセルボタンを押した。ところが、エンジンは一発始動したもののアイドリングが安定せず、軽くスロットルを開けるとストールしてしまう。再度エンジンを始動するもやはり前述の状態で、しかも何やらヤケにガソリン臭い。
キャブレター自体なのかエアクリーナーエレメントなのか、何にせよこの感じは燃料系統が原因なんだろうなあ・・・と、フューエルタンクの下を覗き込んでみる。すると・・・ウ〜ン!? スロットルを捻る度、ケイヒンバタフライのボディ上部からガソリンが威勢良く噴出しているではないか!!
あまりに見慣れない光景に若干動揺しつつも、このままでは埒があかないので取り敢えずはフューエルタンクを外す。するとキャブレター上面の窪み内には整然と列んだ大小の孔が複数開いており、ガソリンはそこから噴き出して来る。


明らかに最初から貫通している孔ではあるのだが、こうして露出している以上はガソリンが流れ込めば当然噴いてしまう。深く考えるまでも無く、本来なら隠蔽されているべき孔なのだろう。しかし、取り立てて気に掛けた事など無い部位なので、通常時はどうなっていたのかが全く思い浮かばない。
出来れば正常に機能している別個体と見比べたかったのだが・・・残念ながら、所蔵するもう1基のケイヒンバタフライはHD1さん宅ガレージである。加えて困った事に、サービスマニュアルやパーツリストの分解図では、あまり細かい部分は詳しく確認出来ない。


日を改めて調べたところ、どうやら例の孔は製造上の理由で外側から加工する燃料通路であるらしく、出荷時にはメクラ蓋を被せて塞いでいた様だ。
・・・そう言えば不具合発生の前日、エンジンオイル交換後の暖気運転時に1、2度ほどバックファイアがあり、その後で足元に転がっていた正体不明の金属片が妙に気になって一応拾ってはおいたのだが・・・どうやらこの金属片こそが、バックファイアで吹っ飛んだ問題のメクラ蓋であったらしい!


通常は単に圧入してあるだけらしいこの蓋だが、実際にこうして一度吹き抜けてしまった以上、もう一声の防止策が欲しいところだ。ハンダ付けするか、エポキシパテで埋めてしまう事も考えたのだが、万が一外す場合を考えるとあまり芳しくない。やはり液体ガスケット特盛ぐらいが関の山だろうとの結論に達し、本日実行に移した。

問題のメクラ蓋をパーツクリーナーで軽く洗浄した後、プラハンマーと丸棒で圧入する。続いて耐油性の液体ガスケットを窪み天端まで充填、金ヘラを用いて溢れ面にて擦り切りとした。大分厚く盛っているので、ガスケットが完全硬化するであろう明日以降までは、一先ずこのまま静置する事としよう。


過去には“ 今日的 ”なフラットバルブを装着したアイアンにも幾度か乗らせてもらったが、確かにスムーズさこそあるものの、特に関心しなかったというのが正直なところだ。AMFショベルの“ らしさ ”はケイヒンバタフライによってもたらされている部分もかなり大であろう。
まあ“ 前時代的 ”かつ自己満足的なフラットバルブなら(笑)その気にさえなれば装着可能な状態で何基か所蔵してはいるのだが、やはり純正ケイヒンバタフライも充分に魅力的なキャブレターである。

とは言え折角もう1台XLCRもある事だし(笑)、レクトロンやブルーマグナムに限らず、ゆくゆくは前時代的なレーシングパーツで色々遊びたいとも画策だけはしているが・・・一体いつになる事やら。



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